小さいころからの憂鬱

 小さいころから気にしていたことがありました。小さいころというよりも中学校3年生ぐらいから・・・小さいころから会社の〇〇周年記念とか、落成式とか、親戚の商売している人の結婚式に参加していた私は、自分の結婚式を想像すると憂鬱だったんです。もう10年前の話ですが、結婚したのでその憂鬱は消え去りましたが・・・・

 先日ある仕入先の社長の長男が結婚式でした。初対面です。主賓挨拶はなんと5人!5人ですよ!県議会議員の挨拶、銀行の挨拶、上場企業の社長の挨拶・・・・新郎新婦入場から、挨拶が終わるまでなんと1時間。新郎新婦の話は2割位、8割方新郎のお父さんとの関係や自分の自慢話。その後もあわせて合計3時間35分の披露宴でした。
 
 かわいそうなのは新郎新婦です。はじめて見る顔がほとんどじゃないのかなー。新郎側が8割、新婦が2割。合計350名です。私の周りに知っている人は一人もいません。350名いてもたった一人です。知っている人は・・・・もちろん両隣の人とは話しますが、たわいもない話です。披露宴始まる前から、名刺交換の始まりです。みんな披露宴はどうでもいいんです。商売の話と、懐かしい人と合えることと、ビジネスチャンスと、主役のお父さんの顔をつぶさないようにすること・・・。かわいそうなのは新郎新婦です。

 私の結婚式はたしか250名ぐらい。私と同じ思いをさせた人がたくさんいたんだろうなー。新婦側にも申し訳なかったなー。本当申し訳ない限りです。結婚式というより、会社のイベントみたいな感じになってしまって、新郎新婦そっちのけです。まーそれでも私としては満足しましたが。

 私の弟は結婚式を拒みました。とうとう披露宴は結婚してから二年後沖縄でしました。式を挙げて、披露宴は居酒屋みたいなところでしたけど。私の結婚式を見てそう決めたんだと思います。

 今となっては、いろんな人に顔を売るチャンスになったし、両親には感謝できるけども、当時はなんなんだろう?と正直感じていました。後にならないとわからないんだよね。